2008年08月08日

夏真っ盛りですね。
海や山へと,イベントの予定満載の方も多いと思います。

私はこの時期になると,大学生だったころ行った山中湖での出来事を
思い出します。
別に人様にお話しできるような話ではないのですが,
今となってはもう15年も前のこと。
そろそろ時効かとも思いますので,ちょっとご紹介します。

あれは大学3年生の夏休みのことでした。

当時は毎年夏になると,「○○ジャズフェスティバル」というように,
野外でのジャズやロックのコンサートが全国各地で行われていました。
ちょうど暇をもてあましていた私は,音楽サークルの友人2人と連れ立って,
友人の家の車を借り,2泊3日の予定で富士山のふもとで毎年おこなわれていた
ジャズフェスを観に行くことになりました。

2泊3日の予定,と言いましたが,貧乏学生だった我々は当然ホテルや
旅館の予約はしていません。まあ,車の中で寝ればいいかぐらいの軽い気持ちで
夕方現地に着き,夕食を済ませ,近辺の温泉で立ち寄り湯などを楽しみ,
あとは寝るだけということで,山中湖畔で車を一晩中停めておける駐車場を探しました。

すぐに湖のほとりにおあつらえむきの駐車場を発見した我々は,
買い込んできたお酒を広げ,早速駐車場で宴会を始めました。

ビールの缶が数本空になり,ウイスキーのボトルが1.5本ほど空いたころだった
でしょうか,
興の乗った我々は桟橋の手漕ぎボートが係留してあるところへ行ってみました。

すると…,ボートを係留してあるロープが簡単にはずれるではありませんか! 

目の前にすぐに乗れる状態のボートがあるとなれば,これに乗らない手はありません。
我々3人は早速ボートに乗り込み,漆黒の闇に包まれた山中湖に漕ぎ出したのです。
この時点で夜中の12時くらいでしたが,かなり酒に酔って興奮していた我々は,
「湖の真ん中まで行ってみよう!」とすごい勢いで船を漕いでいきました。

数十分が経ち,あの広い山中湖の沖まで漕ぎ出してきたそのときです。

3人のうち誰かが「写真を撮ろう」と言って立ち上がりました。

しかし…,小さな手漕ぎボートで立ち上がるとどうなるかおわかりですね。
ほかの2人が「ちょっと待った!」と言う間もなく,一瞬のうちにボートは転覆。
落ちた瞬間,私はメガネを流されてしまいました。

転覆したボートは簡単に元に戻せるわけもなく,そうかと言ってそこから岸までは,
酔っ払った人間が泳いでたどり着けるような距離でもありません。

しばらく3人で検討した結果,ボートをそのままにしていくこともできないので,
我々はひっくりかえったボートを3人で押しながら泳いでいくことにしました。

しかし,もともと文科系で体力に自信のない我々。
ボートを押しながら泳いでも一向に岸は近づいてきません。
しかも真っ暗な湖上。

一体どうなってしまうのかと,どうしようもなく不安に襲われましたが,
友人の一人が子どものころ,ボーイスカウトに入っていて,
そういった状況でも方角を判断する訓練をしていた(!)ということもあり,
なんとかもと来た方へ泳いでいくことができました

青息吐息で岸に泳ぎ着くと,もうすっかり夜は明けていました。
時計の針は朝の5時ごろをさしていたと思います。
ともかく,なんとか岸にたどり着き,その日と次の日,我々は
ジャズフェスティバルを楽しんだわけですが,体力の消耗が激しく,
3人とも演奏を聴きながら居眠りをしてしまい,おまけにメガネを失ってしまった
私はステージがほとんど見えませんでした。

今となっては笑い話ですが,湖に落ちたときは本当にこれはマズイ,と思いました。


みなさん,絶対にマネしちゃだめですよ!


TY

(17:15)