2017年01月20日

 先日降った大雪が厚く積もり,凍えるような寒さの日々が続いています。新年を迎えてだいぶ経ちますが,一か月前の私の大きな課題は年賀状でした。というのは,職場の方々に年賀状を出すということが初めてだったのです。
「職場の方々への年賀状……きちんとしたものを出さなくては……しかしここは出版社……なにかとても趣向を凝らしたものを出すべきなのか……?」
 このように,私はものすごく深刻に考えていました。
 何を思ったか「趣向を凝らしたもの→奇抜なもの」という方向に突っ走りかけ,最初に年賀状にのせようとしていたのが

“数年前に地域の美術展に出展した,大きくて派手な鳳凰の絵”

 酉年なので鳳凰でも問題ないだろうと思いました。家に布をかけてしまってあった,高さが1m以上ある絵をひっぱりだし,デジカメで撮影,明るさなどを補正して試し刷りを行いました。赤を基調にした,あざやかな鳳凰。
「……目の覚めるような派手なできだけど……いくらなんでもまずい気がする……」
 そこまでやったところで,どうにか思い留まり,普通の年賀状を作りました。
 再び家の暗い場所で眠りについた鳳凰。いつかまた出番があるといいななどと心の片隅で思いつつ,年が暮れていったのでした。

 さて,私は今,『ひろがる読書』の編集に携わっています。これは長野県読書感想文コンクールの金賞となった作文をのせた作品集で,今年度で第39集となります。素晴らしい受賞作品の数々を読ませていただき,やはり本は多くの経験に代わるものを与えてくれて,成長させてくれるものなのだと感じました。
 日々の忙しさの中でも,本を読むことを大切にしていきたいと思います。

(16:08)