2013年10月22日

先日,愛媛へ出張した。
松山空港から羽田までの帰りの機内で,隣の席のN氏に
「あなたのような理系な人って,飛行機がどうして飛ぶのかだいたいはわかるの。」
と聞いてみた。すると,
「そんなに詳しくはありませんが…」
と言いながら,ひとしきり説明してくれた。

わたしが知る限り,たいていの人は初めて飛行機に乗る時,(たまに飛行機に乗る時)
そこはかとない不安を抱いているようにみえる。
それは,落ちたら大惨事になるという恐れと,
こんな金属の塊が飛ぶなんておかしいという疑いの気持ちを,心のどこかにもっているためだと思う。
綿毛や雪が風に舞うのとはわけが違う。
金属の塊は,ふつうに持って,手を離せば明らかに下に落下する代物だ。
それでも,よくわからないながらも安全なはずだと信じて飛行機に乗る。

本当はよく解らなかったけれど,うんと簡単に言うと
飛行機の上側の形状と下側の形状が違うことで,
そこを流れる空気のバランスが崩れるために上側に上昇していくらしい。
長野市の城山にある「長野市少年科学センター」にそれを表した模型があるそうだ。
同じ城山にある「信濃美術館」や「城山動物園」に行くことはあるが,
今までそんな施設があることすら知らなかった。
N氏は以前,息子さんと「松代地震センター」に見学に行った折,テレビに映ったことがあったが,
やっぱり,理系な人って行く場所が違うんだと改めて思った。

光に満ちた雲の上で,「飛ぶ」のと「浮く」のと「舞う」のは違うとか,
ロケットは均一な筒状だからエンジンの力だけで上昇するのかとか,
普段考えないようなことを考えているうちにウトウトしてしまい,
気がついたら羽田だった。

説明してもらっても,やっぱり,無事に着いてほっとした。

(20:17)