2012年11月02日

先日,教科書協会主催で毎年行われている教科書編集者を対象とした
研修会に参加してきました。
今回のテーマは第一部が「特別支援教育とユニバーサルデザイン」,
第二部が「デジタルデータと著作権」でした。

第一部の研修では,そもそも特別支援教育とは何かというところから始まり,
最近言われるようになった「インクルーシブ教育システム」について,
また授業や教科書・教材におけるユニバーサルデザインについて説明がありました。

特別支援教育は,以前は「特殊教育」と呼ばれていましたが,
平成19年から呼び方が変わり,中味も従来の特殊教育の対象となる障害に対応
するだけでなく, LD ,ADHD,高機能自閉症への対応もしていくことになったそうです。

特別支援教育を行うことが,該当児童生徒のいじめ被害や不登校を未然に防ぎ,
該当児童生徒だけでなくすべての子どもの「確かな学力の向上」「豊かな心の成長」に
つながるので,教育全体になくてはならないものであるという位置づけを明確にした
という点が印象的でした。


第二部の研修では,最近各教科書会社で発行されているデジタル教科書における
著作権をどのように考えていくか,というお話を弁護士の先生からお聞きしました。

ご存知のように,教科書制作においては,たくさんの写真を写真家やフォトライブラリーから
借りたり,あるいは絵をイラストレーターの方に発注してかいてもらったりするわけですが,
従来の紙の教科書でもなかなか難しい著作権処理の問題を,デジタル教科書の場合は
どのように考えていくべきかという点で大変興味深い内容でした。

研修の中で,現在実際に販売されているデジタル教科書のデモンストレーションを見て,
それについて著作権的に重要なことを講師の先生が解説するという場面があったのですが,
ある社の社会のデジタル教科書で,教科書誌面の全体を見せる画面であれば
写真をデジタル教科書に載せてもいいけれど,拡大表示は不可といわれてしまった写真が
あったそうで,拡大表示の際にはその写真があるところだけブランクになってしまう
というものがあり,各社本当に苦労しながらデジタル教科書を作っているのだなと思いました。

著作権については,個別の案件を処理する際にどのようにしていいか悩むことが
多いですし,特別支援教育についても実感をともなって理解することはなかなか
簡単にはいきませんが,このような研修会の機会をいかして,それぞれについて今後より
理解を深め日々の仕事に活かしていきたいと思います。


TY

(14:10)