2012年06月22日

「演劇メーカー」ってご存じでしょうか。

これは,文部科学省ホームページで
「演劇で身につけよう! 他人と思いを伝え合う,コミュニケーション力。」というふれこみで
公開されているウェブアプリケーションで,
有名劇作家の方の監修のもと作成された,はじまりの場面だけ決まっているストーリー(映像)
をもとに,その後の流れを自分で考え脚本を作り,プリセットされている動画や音楽を
組み合わせ,セリフや進行を考えながら自分なりのストーリーを組み立てていくというものです。

自分が作った映像作品は,文科省ホームページに保存され,公開することにより
だれでも見ることができます。

これを最初に見たときは「なぜこのような演劇のアプリを文科省が?」と思いましたが,
その背景には,新しい学習指導要領で重視されている「言語活動の充実」の一環としての
コミュニケーション能力育成という意図があるようです。

近年,大人の社会では社会人が身につけておくべき能力として,コミュニケーション能力は
大変重要視されていますが,子どもたちの現状を見ても,気の合う者同士で内向きの
コミュニケーションしかとらなかったり,コンピュータをはじめとした情報機器の発達・普及により,
身体性を失ったバーチャルなコミュニケーションしかできなかったりという状況があります。
また,そういったコミュニケーション不足・能力の欠如が,いわゆる「キレる」子どもをつくったり,
いじめなどが起こったりする一因となると考えられています。

コミュニケーション能力を高め,自分とは異なる他者を認めたり,集団を形成して
他者との協調・協働ができるようになったりするためには,演劇,音楽,ダンスなどの
芸術的表現手法を用いたワークショップ型の授業が有効と考えられています。

そこで,子どもたち自らが脚本家・演出家となり,自分なりに工夫して演劇を作ることで,
コミュニケーション教育への理解・関心を深めることを目的として,「演劇メーカー」が
作られたとのことです。

思えば,自分も社会人になってから,もう随分たちますが,
いまだにほかの人たちとのコミュニケーション能力については,まだまだだと感じることが
多々あります。

たとえば,外部のイラストレーターの方に,描いてほしいイラストについてこちらの
リクエストがうまく伝えられず,ある程度完成型に近いものにもかかわらず,
大幅に手直しを加えてもらったり,社内でも,自分が言いたいことを相手が受け入れやすいような
表現でうまく伝えることができず,相手の気分を害してしまったり,傷つけてしまったり…。

この「演劇メーカー」は,まだ始まったばかりなのでどの程度の効果があるのか,
未知な部分があるかもしれませんが,子どもたちがこうした活動を通して
コミュニケーション能力を高めてくれればいいな,と思います。
秀でたコミュニケーション能力は,きっと大人になったときに大いに役に立つはずですから。

自分も精進したいと思います。

TY

(16:41)