2009年06月24日

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山形,天童市のさくらんぼハウスへ行ってきた。
ネットをくぐると,つややかなさくらんぼがいっぱい!
佐藤錦と,それよりやや大きめでしっかりした歯ごたえの紅秀峰。
「せっかくだから,いっぱい食べてください。」
と言っていただき,宝石のような大粒に手を伸ばす。
甘い! みずみずしい甘さにびっくり。
スーパーで買うさくらんぼとぜんぜん違う。

見るとネットで囲まれたハウスの中に鳥がいる。
鳥たちもなかなか賢く,風でネットが舞い上がると,
その隙間からハウスに侵入するそうだ。ただそこは鳥知恵?
入る知恵はあっても,出るという行為は思いつかないらしい。
そこのハウスの方はその日から1週間,やっと休みが取れたとのこと。
その休みを利用し,1週間ほどの収穫の最盛期は,親戚,ご近所総出で作業するそうだ。
ところで,さくらんぼといえば山形だが,
近頃は,全国一の地位が,福島県に脅かされているという。
福島のほうが平坦地が多く,栽培数がどんどん増えているかららしい。
さくらんぼをつまみながら,いろんな話を伺った。

弊社発行書籍に「高等学校農業学習書・果樹」があるが,
長野県の代表的な果樹である,リンゴ,ナシ,モモ,ブドウの各論から構成されており,
残念ながら,さくらんぼは取り上げられていない。
農業高校で使用するので,かなり専門的な内容であるが,
小中学校の活動や,一般の愛好家にも活用していただけるように
わかりやすい記述を心がけている。

たぶん,「高等学校農業学習書・果樹」記述の行間にも,
さくらんぼをいただきながら伺ったようなさまざまなエピソードが隠れているのだろう。
そんなヒトの暮らしのあれやこれやと偉大な自然の力が,あの美しい一粒を生み出しているのだ。
(山形のさくらんぼ,お入用な方はお知らせください。さくらんぼハウス,ご紹介します。)

(14:19)