2009年01月23日

22日に文部科学省で,拡大教科書の普及促進に関する説明会が開かれ,参加してきた。

昨年6月に,「障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進に関する法律」
という法律が公布され,同9月より施行された。
これにより教科書発行者は,決められた「標準規格」に適合する拡大教科書を
発行する努力義務を負うことになった。

かなり前のブログにも書いたが,拡大教科書とは,弱視児童生徒のための教科書で,
もともと一人ひとりの障害に応じて作られるいわばオーダーメイドの教科書であった。
これをボランティア団体の方々が手作りしているわけである。

今回の法律に基づいて文部科学省より出された「標準規格」を見ると,
まず共通事項として,文字の大きさや書体,ページ番号や目次の表記の仕方,頁数や分冊,
製本などについての約束事があり,さらに各教科固有の注意事項もある。
何と決まりごとの多いことか!
当然であろう,今までオーダーメイドだったものに標準の規格を当てはめようとするのだから。

これを見ると,いまさらながらに,ボランティア団体の方々の苦労がよくわかる。
パソコンなどの普及していない時代には,コピーを切り張りしたりして作っていたのだ!

ぜひ,すべての弱視児童生徒の方々に,各自に合った教科書が行き渡り,
ほかの児童生徒と同じように学習できるよう,
われわれも標準規格に適合した拡大教科書を制作したいと思う。

いろいろと解決すべき課題はあるが,
方法はあると思う。

(N)

(20:38)