2007年05月21日

 最近,国際的な学力調査結果に関する報告を読む機会があり,少し心配になることがある。
 IEA(国際到達度評価学会)の教育動向調査によると,調査した外国の生徒に比べて,日本の青少年は科学の有益面を評価している割合が低く,科学技術系の職に就く希望のある生徒が少ないのだそうである。このことは以前にも報道されたので,ご存知の方も多いのではないか。

 現在,身の回りの衣食住にかかわるほとんどの物が,科学技術によって工場でつくられたり,加工されたりしたものである。私たちは,自動車や新幹線,飛行機などを使って,簡単に行きたいところへ行ける。これらの交通手段も科学技術によって生み出されたものである。また,私たちは科学技術により,それまで人間がやっていた仕事を代替することができるようになり,自由な時間を手に入れた。さらに,自由な時間に楽しむさまざまなレジャーも科学技術によって生み出されている。私たちは普段何気なく生活している中で,このことをあまり意識しないだろう。
 現代の日本に生まれてくる子どもたちは,生まれたときからすでに,何不自由なく楽しく暮らせる状況にある。だから,親から教えられたり,学校で学習したりしなければ,豊かな生活を支えている科学技術の重要性には気づかないのではないかと思う。
 日本は資源が少なく,海外から輸入した原材料から工業製品をつくり出し,また海外へ輸出することで諸外国との共存関係が成り立つ国であり,今後もこの原則は変わらないと思う。そして,今後もこの原則を成り立たせるためには,科学技術がその土台として欠かせないのではないだろうか。

 このように考えてくると,若者の科学離れが進み,科学技術系の職に就く人が減っていったとき,はたして日本の科学技術を支えていくことはできるのだろうかと,やや心配になるわけである。もちろん,このように心配しているのは,私だけではないだろうと思いたい。

(15:25)

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