2018年11月

2018年11月19日

先日,私が住んでいる地域の小学校の,地域参観日がありました。
地域参観日というのは,小学校の通学区内に住んでいる人であれば
だれでも授業を参観してよいという日で,
私も今年から自分の子どもがその小学校にお世話になっているので,
いい機会と思い参加させていただきました。

土曜の午前中,2時間だけの授業で,子どものクラスでは
国語と道徳の授業が行われていましたが,子どもの学校での様子をうかがい知ることができ,
参加してよかったと思いました。
また,せっかくの機会でしたので1年生から6年生まですべてのクラスを回り,
授業の様子を見させてもらいました。

特に印象深かったのは4年生のクラスの道徳の授業でした。
弊社発行・信濃教育会編道徳資料集『わたしたちの道』の中の
「きつねのおきゃくさま」が授業で使われていましたが,
挿絵を拡大印刷して黒板に掲示し,場面ごとに子どもが感じたことを
黒板に書いていくという方法で授業が進められていました。
子どもたちからは大変活発に意見が出され,教材の意図する
「価値観の交流と追究」が存分に行われていました。

道徳といえば,今年から小学校では教科書が導入されているので,
道徳資料集『わたしたちの道』を出している弊社からすると大変寂しくはありますが,
授業はほとんど教科書を使って進められているものと思っていました。
しかし今回,教科書ではなく弊社の教材が活用されていること,
同時に自分がかかわった教材が実際に使用されているのを見て,
非常に感慨深かったです。

来年度からは中学校でも道徳の教科書が導入されますが,
近日中に長野県内の各中学校に弊社道徳資料集『わたしの築くみちしるべ』の
「併用資料」をお届けします。
こちらをご覧いただき,今後とも道徳資料集をご活用いただき,
教科書だけではない多様な資料を使った豊かな道徳教育が行われることを願っています。


TY

(09:46)

2018年11月09日

地方にある教育関係の会社が集まった「全日本地方教育出版協議会」(略して「全地教」)という組織があります。我社もそこに加入していて,毎年持ち回りで事務局を務め,事務局のある県で研修会を開いています。今年は10月11日~12日に,愛知県名古屋市で開かれました。

初日は,総会ということで,企業開発部会,業務・総務部会,編集部会に分かれ,部会ごとに各県の会社が日頃の事業活動に関する課題などを出し合い,それらに対する解決策などについて意見交換をしました。

私は,今年は業務・総務部会に参加させていただきました。我社は編集部門中心の会社ですので,販社であるしんきょうネットと毎年一緒に参加しており,業務・総務部会にはしんきょうネットの担当者と共に出席しました。そこでは他県の学校での販売の様子や,扱われている教材などについて,様々な状況をお聞きすることができました。

弊社は,事業としては編集部門だけですが,この事業を成り立たせ継続させていくためには,相応の売上を出し続けていかなければなりません。売れなければ事業の継続もあり得ませんので,売るためにはどうすればいいか,どのようなものが売れるのか,いつも意識して仕事をしなければなりません。

普段は,実際に学校を回って販売しているしんきょうネットの担当者からの意見や,編集母体である信濃教育会が毎年実施している学校へのアンケートの回答などを参考にしていますが,今回のような他県での状況をお聞きすると,長野県だけでは聞こえてこなかった情報や意見などに触れることができて,とても刺激になりました。

この協議会に集まっている会社の中には,例えば,現在の我社と同じように,夏休み帳などの教材を以前は製作していたのですが,だんだん販売部数が減り,ついに製作から撤退し,今では仕入販売のみを行っているという会社があります。

また,ある県の会社では,現在の我社と同じように諸表簿を作っていて,以前はたくさん販売していたのですが,校務支援システムが学校に導入されたことにより,売上げが激減し,今では校務支援ソフトを導入できない小さな市町村の学校からの注文しかないとのこと。

いずれも,我社にも似たような状況が見え始めている中で,近い将来,訪れるかもしれない近未来図のような会社がすでにあることを目の当たりにして,複雑な気持ちがしました。我社も次の時代に繋がっていくような新しい教材の開発に取り組まなければなりません。

二日目は好天に恵まれ,汗ばむくらいの陽気の中,広い名古屋港にある水族館で,クラゲやシャチ,北極のベルーガなどの珍しい動物を見たり,南極観測船「ふじ」の船内を見学したりと研修を楽しませていただきました。少し時間がたってしまいましたが,事務局の皆様,どうもありがとうございました。

(N)

(16:24)