2017年05月

2017年05月26日

 私が信教出版に入社してから,1年8か月ほど経ちました。入社したころ,とても感銘を受けたことがあり,今でもよく思い出すので,それについてお話しします。

 私はまったく畑違いの職種から,現在の編集の仕事に転職しました。そこで初めて知った言葉が,「デジタル教材」。もちろん自分が子どものころには存在しなかったものなので,
「電子黒板?! デジタル教科書?!」
 すごい時代になったなあ…とずいぶん衝撃を受けました。
 そんなある日,私は弊社の小学校1年生用の道徳資料集を読んでいて,そこに載っていた目次のタイトルに,もう一度衝撃を受けました。
 それは,「ものが ないて いる」。
 大事にしないと,ものが泣く。昔からよく言われている言葉を思い出しました。幼少のころ,祖父母から諭すように言われた人もいるのではないでしょうか。
「デジタル教材のようなハイテクな物が生まれる時代に,昔から言われてきたことも受け継がれているなんて……なんて素敵なんだろう。」
 と,みょうに感動したことを覚えています。どんなに時代が進んでも,大切な心は受け継がれていくのだなと思いました。

 さて,本年度は平成30年度改訂の休み帳の編集作業が本格的に始まります。信教の夏・冬休み帳は,昔から多くの人に親しまれて使われてきた,歴史の長いものです。新しい時代に対応させ,よいところは伝えていけるよう,編集委員の方々とともに頑張ろうと思います。

(16:58)

2017年05月19日

今週は、長野県の小中学校に向けて、『理科の教室』の発送準備を行いました。『理科の教室』は、長野県の小学校で行われた、理科に関する実践例が紹介されている冊子で、毎年発行しています。今回の第93号は、先生方の理科に関する実践に加え、巻末には新しい学習指導要領の新旧対照表も掲載されています。どちらも、理科の授業のお役に立てばうれしいです。

また、『理科の教室』と同時に、新任の先生方に向けて、弊社が発行している書籍や教材をご紹介したパンフレットの発送準備も行いました。
今年のパンフレットの表紙には、青空をバックにした風船が描かれています。夢と希望に胸を膨らませて、果てしなく澄み渡る青空へと飛び立っていただけたら、という願いを込めています。


さて、理科に絡めて言うと、飛び立った風船は、その後どうなるのでしょうか。

充填したヘリウムガスによって上昇し続ける風船は、高度が高くなれば高くなるほど周囲の気圧が低くなりますから、どんどん膨らんでいくことになります。Wikipediaをみると、「上空8Kmまで上昇した風船は(中略)7.3倍に膨張している」とあります。実際にはそこまで膨らまなかったという実験結果もあるようですが、それはそれとして、「上昇しながら膨らみ続ける」というところに、私たちが学ぶべきヒントがあるように思います。

社会に飛び立ったときのあの夢と希望は、もしかしたら風船が、木にひっかかったり、風に流されるような困難に出合ったりして、時間を重ねるごとにしぼんでいってしまうかもしれません。でも、さまざまな困難に立ち向かいながら上昇を重ねるごとに、夢と希望を膨らませ続けていければ、素敵だと思いませんか。


そんな表紙が描かれた新任の先生方に向けてのパンフレットも、『理科の教室』も、どちらも株式会社しんきょうネットを通じて、まもなく先生方にお渡しできると思います。

今後とも、信教出版をよろしくお願いします。

(13:49)

2017年05月12日

先日,ニュースを見ていると「新世代クマ」という言葉が画面に映っていました。
私は,新世代という言葉から,ハイテクで特別なクマのことを想像してしまいましたが,
正しくは人を怖がらないクマのことのようで,
この新世代クマによる人を襲う被害が各地で急増していると報道されていました。

本来,クマは大変臆病な動物ですので,
音や人影を察知すると逃げてしまい,
めったなことがない限りクマと鉢合わせて襲われることはありません。
しかし,新世代クマは人を怖がることはなく,
人を食べ物に近い認識で襲うのではないかと専門家間で意見が出されています。

では,なぜこのようなクマが出てくるようになったかを調べてみると,
諸説あるようですが,一つは里山の減少があります。
一般的には,クマの生息域は人里から離れた山奥です。
しかし,最近は過疎や高齢化により使われなくなった農耕地等の放棄が増加して里山の荒廃が進んでいます。
このため,人がいなくなった里山にクマが餌を探しに山から下りてきて,
徐々に人の生活圏まで生息域を拡大していることが原因だと考えられています。
また,狩猟をするハンターの減少もあります。
ハンターが猟銃で動物を仕留める行為は,たとえ殺されなかったとしても,
人は恐ろしい生き物だということをクマに記憶させることができます。

今後も新世代クマが増加していくと考えられており,
行政等による対応が急務となっています。
しかし,行政等による対応以外にも,
私たち個人もクマに出合わない対策をする必要があると思います。

私は,渓流釣りをしているときに過去2回ほどクマに出合ったことがありますが,
たまたまクマよけの鈴を持ち合わせていなかったときのことでした。
背筋が凍り非常に焦ったことを記憶していますが,
それ以降,クマよけの鈴を必ず持っていくようになってからはクマに出合うことはなくなりました。
他にも笛を吹いてから山に入るなど,あらかじめ自分の存在をクマに知らせることも大切なことだと思います。

新緑の季節で,爽やかな空気を吸いに野山へ出かける機会が多くなる時期かと思いますが,
安全にはくれぐれも注意していきたいです。

(18:00)