2010年10月

2010年10月22日

秋の行楽シーズン,信教出版は新学期教材の編集に追われ,
一年で最も忙しい時期を迎える。
特に今年は,新学習指導要領による新しい教科書に沿った教材の制作で格段の忙しさだ。

9月までは,委員会の運営や資料探しなど,
具体的な制作の前段階で若干余裕があったような?
その上この辺り,9月は毎日のようにあちこちで秋祭りが行われ,
夕方になるとどこからともなくお囃子が聞こえ,地口灯篭に火が灯り,
夜も更けてくると花火が上がったりする。(よく見えるのです)
信教出版がある町のお祭りの日は,
社屋入り口の車2台ほどの屋根付きスペースで近所の方が宴席を設けており,
帰りしな,さそっていただいたりする。
今年は忙しい,大変だ,と言いながら,
今考えると精神的にだいぶ余裕があったように思う。

ところが,今週あたりから部内の空気が変わってきた。
原稿が入稿し,編集作業が本格化し,“気がついたら10月も半ば!”
みんなそんな気持ちなのだと思う。

23年度より,信教出版では,国社数理各研究団体の編集で
小学校テストを4教科そろえて発行する。
おなじみの「理科学習帳」「のびゆく郷土」「連絡帳」なども
パワーアップしてお届けする予定だ。
先行して11月に見本をお届けする改訂新版「道徳資料集」も大詰めを迎えている。
そのほか,中学校向けの「実力診断テスト」,小学校の「冬休み」に「春休み」,
先生方がお使いになる諸表簿類,教科書「指導書」に
56年の発行実績を誇る「信濃子ども詩集」,自費出版の書籍など
この時期,それぞれいくつもの担当を抱え,奮闘している。 


ピンと張りつめた空気が心地よくも感じる,
10月も半ばが過ぎた信教出版のようすをお知らせしました。

(22:53)

2010年10月08日

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はじめて編集を担当した本が先日できあがりました。

山田喜美子 著
『寺子屋の子どもたち』

江戸時代の信州を舞台に,寺子屋で学ぶ子どもたちが成長していく様子を描いた物語です。
著者の山田喜美子さんは長野市出身で,現在は県外に住んでいらっしゃいます。
ご趣味として創作童話のサークルに所属しているそうで,今回自費出版の依頼をいただき制作をしました。
実際に江戸時代の信州で使われていた手習本を参考にしたり,当時の風習や生活の様子が
くわしく書かれていますので,物語を読みながら昔の子どもたちの暮らしぶりを知ることができます。
小学校5,6年生向けではありますが,大人の方にも読んでいただける内容になっています。
また,表紙とさし絵を山田さんのいとこである千曲市在住の画家,八代彩さんが描いています。

6月に原稿を受け取ったときは,一からすべてを考えて作り上げていくということに少しおじけづきました。
文字の大きさ,余白はどのくらいが良いのか,どの紙のどの色を使うのか,
表紙のデザインはどうするのか,などなど。
出版部の諸先輩方が作られた本や書店に並ぶ本を見てあれこれ参考にさせていただきましたが,
最後に頼るのは自分の心許ない審美眼なのだと思うと不安で不安で仕方ありませんでした。
部内のみなさんに助けていただきながらなんとか完成して,山田さんに
「次に書く機会があったらまたお願いしたい」
と言われたときはイスから浮き上がるかと思うほどうれしかったです。

B5判の丈を少し短くした大きめサイズの読みやすい本です。
学ぶ喜びに満ちた子どもたちの物語,ぜひお手にとって読んでみてください。


『寺子屋の子どもたち』
著者 山田喜美子
定価1000円(税込)
B5版縮小 並製
カバー装 104頁

ご注文はしんきょうネットまでお願いします。
http://www.shinkyo-net.co.jp/

(17:48)