2009年08月

2009年08月24日

先週で夏休みも終わり,2学期が始まったことと思いますが,
今年も多くの学校で信教の夏休み帳をご採択いただき,ありがとうございました。

おかげさまで,夏休み帳は,毎年大変ご好評をいただいています。
ここ数年は毎年改訂を続けていますが,
採用してくださった先生方からも,「年々良くなっている」というような
お言葉をいただいたりして,本当にありがたいことです。
もちろん,まだまだ厳しいご意見をいただくこともありますが……
でも,そういう厳しいご指摘も含めて,
ご意見をいただけることは本当にありがたいことですし,励みになります。

励みになるといえば,こんなこともあります。
ご存知の通り,信教の夏・冬休み帳の表紙や裏表紙には,
県内の児童のみなさんの作品を掲載しているのですが,
掲載させていただくときには,保護者の方から許可をいただくようにしています。
その許諾書には,何かあればご意見を書いていただけるような欄を設けてあるのですが,
そこに保護者の方からコメントをいただくことがあります。
「選んでいただき光栄です」とか「大変嬉しいです」といったコメントや,
中には「選んでもらったことで,子どもが工作や習字をやる気になった」なんていう,嬉しいお言葉も……

こういったコメントに触れるとき,休み帳の制作に携わっている幸運と責任を感じずにはいられません。
信教の休み帳には60年にのぼる歴史があります。
こうして快く作品掲載をお許しいただけて,のみならず掲載を喜んでもらえるのは,
そうした長い歴史があるからこそだと思います。
その間編集に携わってくださった先生方や,休み帳を使ってくださったたくさんの方々のおかげです。
そして,そんな長い歴史の一端に自分が関われたことは,本当に幸運なことだと感じます。
「頑張るぞ!!」と気合も入るというものです。


さて,気合も入ったところで,次は冬休み帳です。
まだまだ気が早いようですが,制作の方は現在大詰め,あと一息のところにきています。
夏休み帳と同じく,移行措置に対応した改訂版となっております。
10月には各学校に見本をお届けできる予定ですので,
是非,たくさんのご採択をよろしくお願いいたします。

(16:29)

2009年08月11日

学生時代の友人が本を出版した。
といっても残念ながら信教出版部からではない。
東京の大手出版社から出したのだが、それが予想以上に売れ行きがよく、
なんでもインターネットの大手通販サイトの売上1位にもなったそうな。
周囲はもちろん本人もびっくり、発行2週間にして増刷が決定したとのこと。

友人は、以前このブログにもちらりと登場したことがある、お寺の住職さん。
彼は住職とともに税理士という肩書きももっていて、
その2つの面から、なかなか知りえないお寺やお坊さんにまつわる疑問に応える内容を
ユーモアを交えわかりやすく書いている。

本を書くにあたって、執筆・出版セミナーのようなところへ通ったそうだが、
その修了時のプレゼンを複数の出版社に聞いてもらい、
これは、と思った出版社が手を挙げてくれたのだそうだ。
アイドルのオーディションさながらである。

「本を出すことになったよ」という連絡以来、わたしも度々経過の話を聞かせてもらっていたが、
初めての出版ということもあり、途中、生みの苦しみにかなりくたびれていた時期もあった。
一度は編集担当者が代わり白紙になりかけたこともあったが、どうにか発行に至ったとのこと。
わたしも長野駅前の平安堂の書棚で本を見つけたときは、なんだか感動してしまった。

友人は自分のブログを書いていて、ちょくちょく更新しているし、
住職として法事などで、また講師としてセミナーなどで、
日常的にたくさんの人に話をする機会がある。
それらに対して、本によって自分の意見を発信するということは、
手間もお金も比べ物にならないほどかかる。
にも関わらず、莫大な労力をかけてあえて出版という表現手段を彼が選んだ理由の一つとして、
「手元にものとしてしっかり残る」
「消したくてもすぐに消すことはできない」
という、本が持つ確実さを求めてのことがあるのではないかと思うのだ。

そこで改めて、本というものに編集者として携わる自分たちの仕事を省みる。
読者の手元にずっと残るものであるから、記述や表現に吟味を重ねてより適確なものにすること。
児童・生徒の学習に関わるものなら、正確さには随一の気を配ること。
目の前のことから、一歩一歩、確実に、進めていきたいと思う。

(10:45)