2008年08月

2008年08月29日

夏休みが終わったばかりに,こんな話も季節はずれですが,
ただいま冬休み帳の制作が佳境を迎えています。
9月半ばの校了を目指し,10月には学校に見本をお届けできる予定です。
児童の皆さんの手元に届くのは,もっとずっと先になりますが,楽しみにお待ちください。
(宿題は楽しみじゃないかもしれませんが,お楽しみページもいっぱいですよ!)


さて,季節はずれといえば,
この時期になると,私は毎年花粉症になって困っています。
スギやヒノキが猛威をふるう,「花粉症シーズン」とも言うべき春先は何ともないのに……
今年もとうとう発症してしまいました。
しかも,去年まではくしゃみだけだったのが,
今年はついに目までかゆくなってきて,目薬が手放せません。

スギやヒノキじゃないなら一体何なんだと,
原因の植物を特定しようと試みたことがありますが,
結局はっきりとはわかりませんでした。
イネ科の植物だという話もあり,何とかいう雑草だという話もあり。

……
……雑草って。
そんなの,その辺にいくらでも生えてるし。


そう思うと,緑多き田舎に住む身としては,
まわり中が敵に見える今日この頃です…

(11:58)

2008年08月22日

先日,関東信越国税局主催の「租税教育セミナー」に参加してきた。
このセミナーは,次代を担う児童・生徒に租税について正しく知ってもらうために,
主に学校の先生方を対象に行っている。
一般の参加もOKとのことなので,
長野県租税教育推進協議会の仕事をやらせていただいている関係もあり,
また,日頃ほとんど意識することのない税について考えるよい機会ではと思って足を運んだ。

しかし,
 ・昼下がり
 ・出版部を離れ
 ・日頃考え慣れない税の話を聞く。
という午睡の最適条件が整っていることに気がついて一抹の不安を拭い去れないでいたが,
セミナーが始まると思いのほか話に引き込まれ,あっという間の有意義な午後となった。


関東信越国税局長による「IT化と税」についての講演などもあったが,
県内の中学校の先生,高校の先生からの租税教育実践報告が特に興味深かった。

中学校の先生のお話では,
社会福祉や公共サービスに税が使われている,という税の役割についてと,
直接税・間接税などの租税体系,そして累進課税などに関わる税負担の公平性,
これらを学習して,生徒が将来に希望が持てるかどうか,
というところが大事なんだとおっしゃっていた。
「必要性はまあわかったけど,将来自分たちの負担は増すばかり…納税なんてしたくないよなー」
と,大半の生徒はこんなふうに思うかもしれない。
しかし,学習をそこで終わりにするのではなく,じゃあこれからどうしていったらよいか,
という租税の仕組みそのものを生徒たちに考えさせていく。
例えば,累進課税の方法が取られている直接税と,
所得にかかわりなく同額を納める間接税について,
今後どちらの割合を増やしていったらよいかと教室で議論をさせると,
「所得の多い人がそれに応じて税金を払った方が公平だ」という直接税推進派と,
「頑張って働いて多く給与をもらっても税金で多くとられてしまうのではやる気がでない」
という間接税推進派に,真っ二つに意見が分かれ,真剣な議論が展開されるのだそうだ。

租税教育といって,税について通り一遍知識を教え込むだけではなく,
「自分に大いに関係あることなんだ」と生徒に自覚させ考えられるようにすること。
自分たちが社会を担う中心となる前に,税について,経済について,
意識し考える機会を持つことはとても大切なことだと思った。



ちなみに。
いただいたたくさんの資料の中に,
担当して制作させていただいた『くらしと税金』(小学生向け副教材)と『租税教育だより』があり,
このようなところでも使われているんだなあとこっそり喜んでいたわたしです。
お近くの税務署に置いてあると思いますので,ぜひご一読を!

(17:18)

2008年08月12日

 暑さにうんざりしてしまう日々が続き,何をするにも「暑い…」が理由で億劫になってしまいます。しかし,休みの日は,山の奥深くの涼しい場所を求めて釣りをしに行くのですが,どの川も水がなく,魚はどこに隠れているのやらという状況です。おまけに,アブ(ウルリとも言いますが)の大群に襲われる始末で,何をやってもうまくいかないです。やっぱり,暑い日は冷房の効いたところでおとなしくしていたほうがいいのでしょうか…。

 さて,最近の仕事ということで,私の担当している「信濃教育会編 高等学校農業学習書」(以下,農業学習書とします)について触れたいと思います。まず,この農業学習書ですが,明治39年から続く長寿な学習書で,現在は,「野菜」「草花」「果樹」「畜産実習必携」「生物工学基礎」の5分冊があります。内容は,県下農業高校の先生方の実践を基に編集されています。また,実験や実習の解説はイラストなどを使いながらわかりやすくまとめられていることがポイントです。
 今年度は,5分冊ある内の「畜産実習必携」と「生物工学基礎」の2つが改訂になるということで,少しずつではありますが,ゲラを出したり,新しく追加される原稿をいただいたりして進行しています。しかし,農業高校向けに作られている学習書であることから,かなり「専門的な内容」が盛り込まれており,そのため,原稿の内容について目を通す時に「間違った内容が掲載されていないだろうか」と,確認作業にかなり苦戦することがあります。
 苦戦をしながらの農業学習書ではありますが,私たちの生活と関連が深いため,「なるほど」とうなずきながら仕事を進める時もあります。例えば,今回改訂される畜産について言えば,食肉として加工される前にどのような工夫がされているか等を読み取ることができます。また,「アニマルセラピー」について新規に追加されますので,畜産と私たちの生活について様々な側面から学ぶことができます。

 様々なことを学びながら2つの分冊の改訂を進めるのですが,自分の知識の幅をさらに広げながら取り組めればと思います。ぜひ,多くの活用があるように願っています。

(17:13)

2008年08月08日

夏真っ盛りですね。
海や山へと,イベントの予定満載の方も多いと思います。

私はこの時期になると,大学生だったころ行った山中湖での出来事を
思い出します。
別に人様にお話しできるような話ではないのですが,
今となってはもう15年も前のこと。
そろそろ時効かとも思いますので,ちょっとご紹介します。

あれは大学3年生の夏休みのことでした。

当時は毎年夏になると,「○○ジャズフェスティバル」というように,
野外でのジャズやロックのコンサートが全国各地で行われていました。
ちょうど暇をもてあましていた私は,音楽サークルの友人2人と連れ立って,
友人の家の車を借り,2泊3日の予定で富士山のふもとで毎年おこなわれていた
ジャズフェスを観に行くことになりました。

2泊3日の予定,と言いましたが,貧乏学生だった我々は当然ホテルや
旅館の予約はしていません。まあ,車の中で寝ればいいかぐらいの軽い気持ちで
夕方現地に着き,夕食を済ませ,近辺の温泉で立ち寄り湯などを楽しみ,
あとは寝るだけということで,山中湖畔で車を一晩中停めておける駐車場を探しました。

すぐに湖のほとりにおあつらえむきの駐車場を発見した我々は,
買い込んできたお酒を広げ,早速駐車場で宴会を始めました。

ビールの缶が数本空になり,ウイスキーのボトルが1.5本ほど空いたころだった
でしょうか,
興の乗った我々は桟橋の手漕ぎボートが係留してあるところへ行ってみました。

すると…,ボートを係留してあるロープが簡単にはずれるではありませんか! 

目の前にすぐに乗れる状態のボートがあるとなれば,これに乗らない手はありません。
我々3人は早速ボートに乗り込み,漆黒の闇に包まれた山中湖に漕ぎ出したのです。
この時点で夜中の12時くらいでしたが,かなり酒に酔って興奮していた我々は,
「湖の真ん中まで行ってみよう!」とすごい勢いで船を漕いでいきました。

数十分が経ち,あの広い山中湖の沖まで漕ぎ出してきたそのときです。

3人のうち誰かが「写真を撮ろう」と言って立ち上がりました。

しかし…,小さな手漕ぎボートで立ち上がるとどうなるかおわかりですね。
ほかの2人が「ちょっと待った!」と言う間もなく,一瞬のうちにボートは転覆。
落ちた瞬間,私はメガネを流されてしまいました。

転覆したボートは簡単に元に戻せるわけもなく,そうかと言ってそこから岸までは,
酔っ払った人間が泳いでたどり着けるような距離でもありません。

しばらく3人で検討した結果,ボートをそのままにしていくこともできないので,
我々はひっくりかえったボートを3人で押しながら泳いでいくことにしました。

しかし,もともと文科系で体力に自信のない我々。
ボートを押しながら泳いでも一向に岸は近づいてきません。
しかも真っ暗な湖上。

一体どうなってしまうのかと,どうしようもなく不安に襲われましたが,
友人の一人が子どものころ,ボーイスカウトに入っていて,
そういった状況でも方角を判断する訓練をしていた(!)ということもあり,
なんとかもと来た方へ泳いでいくことができました

青息吐息で岸に泳ぎ着くと,もうすっかり夜は明けていました。
時計の針は朝の5時ごろをさしていたと思います。
ともかく,なんとか岸にたどり着き,その日と次の日,我々は
ジャズフェスティバルを楽しんだわけですが,体力の消耗が激しく,
3人とも演奏を聴きながら居眠りをしてしまい,おまけにメガネを失ってしまった
私はステージがほとんど見えませんでした。

今となっては笑い話ですが,湖に落ちたときは本当にこれはマズイ,と思いました。


みなさん,絶対にマネしちゃだめですよ!


TY

(17:15)

2008年08月04日

新しい学習指導要領の解説が文部科学省より公開されてから
一か月が過ぎようとしている。
この間,解説を読みながら,
新学習指導要領の説明会で聞いてきたことをおさらいしたり,
信濃教育会の先生に聞いたりして,内容を調べてみた。

新しい学習指導要領は,
現行版に対する意見や国際的な学力検査の結果等に基づいて,
かなり中身を充実させたことがわかる。
解説も,学習する内容に関する説明だけでなく,
授業においてどのような活動を通して学べばしっかり習得することができるか,
具体的な方法を示しながら解説している。
教科書の編集委員の先生も,現行版より詳しく書かれているとおっしゃっていた。
文部科学省がいかに力を入れているかがうかがえる。

現行の学習指導要領は,
その前のものに比べ大幅に内容を削減したために,
マスコミでは,学力低下を招くと騒がれていたと思うが,
今回の場合は,逆に内容が増えたため,
昔の詰め込み教育に戻らないか危惧するというような論調も見られた。
いずれにしても,国全体で子どもの教育に関心をもつのはいいことだと思う。

8月5日のしんきょうネット夏期研修会で,
新学習指導要領について説明することになっており,
ここ数日,その資料を準備している。
自分の担当以外の教科については,
まだよく理解していないところもあり,反省している。
これから学習書の制作が本格化する前に,
改めて確認しておくのにいい機会だと思う。

(N)

(10:33)