2007年10月

2007年10月26日

先日の水曜日,職場体験学習で3人の中学生のみなさんが,
信教出版部に来てくれました。

知らない場所で1日過ごすわけですから,
たぶん,すごく緊張されたと思います。
こちらとしても,何となく「ちゃんとしなきゃ……」と,
いつもより若干ぴしっとして机に向かっていたのですが,
当の3人は緊張を感じさせることなく,
校正の作業をこなし,パソコンを使ったレイアウト作業を体験し,
さらに,その覚えたてのパソコン操作を駆使して,
見事にその日の体験レポートを完成させて帰って行きました。
すごい……感心。

ともあれ,慣れない場所での1日は大変だったと思います。
お疲れさまでした。
この体験が,将来の職業選択の一助に……
「そういえば,あのときあんなところへ行ったなぁ」と,将来思い出してもらえるような
体験になればと願っています。



ちなみに。
私自身は,職場体験学習で動物園に行きました。
今は動物園とは縁もゆかりもない仕事をしているわけですけれども,
その時のことは鮮明に覚えています。
体験させていただいたのは,オランウータンの世話でしたが,
そのオランウータン,名前は忘れてしまいましたが,眼のキラキラした美少女で,
私の手から,りんごやヨーグルトを食べてくれました。
それから,動物たちにあげる野菜を包丁で切らせてもらっていたとき,
その手つきがよほど危なっかしかったのでしょう,飼育係のお兄さんに,
「お前,家の手伝い全然してないだろ」と苦笑いされたことも,今では良い思い出です……

(14:00)

2007年10月22日

健康診断。
所要時間は一時間もかからないのだが,
なぜか大きなイベントのような感じがして,だいぶ前から気になってしまう。

「あとちょうど一ヶ月か…。やばいな…」
「どうしよう。来週だ~」
などと,気ばかりあせってくる。
何がやばくて何がどうしようということは,全般にわたっていろいろあるわけだが,
だからといって対処として何をするわけでもないので,精神衛生上よくない状態が続く。
先日ついにその日がやってきて,終わった今はようやく心が解放された気分である。

突然だが,みなさんそれぞれなんらかの,
いわゆる「職業病」というものの心当たりがないだろうか。
本当の病気だけではなく,
無意識にとってしまう行動やくせのことを指していたりもすると思うが,
わたしたち編集の仕事に関わる者にとっては,
「視力の低下,眼精疲労」というようなことが,その一つにあたるのではと考える。
現在出版部では3分の2の人が,眼鏡かコンタクトを使用している。
わたしはというと,「目だけがいいのがうちの取り柄」と小さな頃から言われ続けて育ち,
中学,高校生の頃はそれなりに勉強もしていたはず(?)だが,視力2.0を保持していた。
早い話が立派な老眼家系なのである。
大人になってからは1.5を保ってきていたが,
出版部で働くようになり,日々パソコンの画面に紙に細かな文字やレイアウトなどを追い続け,
それもただ追うのではなく,校正のため隅から隅までじいっと見ながら追っていくので,
目の疲労度が格段にあがったように感じていた。
そして視力検査の結果,やはり視力が落ちていた。
想像していたことではあるが,取り柄がなくなっていくのを感じるのはつらいものがある。
とはいっても1.2なので,眼鏡・コンタクトを使用している人からみれば
まだまだよい方であるとは思うが。
隣の席のHさんは,眼鏡をかけているがどんどん悪くなっているそうで,
「眼鏡を替えないといけない」と嘆いていた。

ほかに,出版部の仕事柄,全員に共通に言えそうな症状は…運動不足!
スポーツの秋ということで,体を動かす習慣をつけたいものである。
一年に一度の戒めによる決意が,長く続くといいのだが…。

(09:23)

2007年10月12日

 10月も半ばになり,朝・夕もだいぶ冷え込むようになってきました。9月までの暑さはいつの間にか忘れてしまい,季節はすっかり「秋」だと感じられます。
 さて,現在,私は『信濃子ども詩集』の編集作業をしています。今年で54集目になるのですが,半世紀以上の歴史をもつ詩集の編集を実際にやってみると,膨大な量の作品と毎日向き合うようになり,「あーでもない,こーでもない」と悪戦苦闘する作業の連続で非常に大変な仕事だと感じます。
 しかし,作業の中で子どもたちの詩をじっくりと読んでみると,詩に込められた思いや気持ちが素直な表現で書かれていて非常に興味深いと思います。また,子どもたちは,毎日いろいろなことを考えたり,経験したりしながら成長しているということを読み取ることができます。
 信濃子ども詩集の制作は,期間が短くとにかく忙しいです。しかし,子どもたちの「夢」や「希望」がたくさん詰まった詩を多くの人に伝えるために,気合を入れてもうひとふんばり頑張ろうと思います。

(18:39)

2007年10月05日

10月に入りもうだいぶ落ち着いてきたかもしれないが,秋祭りの季節である。
私の住んでいる地域でも9月20日,近所の神社で例大祭が行われた。

実は私も小学生のころ地区の神楽保存会に入っており,以前にこの例大祭で太鼓をたたきながら近所を山車や獅子舞とともに練り歩いたことがある。

そんなこともあってか,もう秋祭りで胸がワクワクするような年齢ではなくなってきているにもかかわらず,酒に酔っていたのも手伝って,家の近所を祭りの一団が通ると思わず外に出て提灯行列のあとをついて行ってしまった。

どこのうちへ行くのかと思っていると,なんと行列は近所のSという大型スーパーの駐車場へ入っていくではないか。
実は,私の地元では数年前から秋祭りの時には,お祝い事があった家や地区の班長の家などのほかにもこのSスーパーや,ほかのスーパーで神楽&獅子舞をやっているのだ。
一団はスーパーの店内に入り,入口前のちょっとしたスペースに陣取ると神楽の演奏を始めた。それに合わせて小学生の男の子2人組による獅子舞も始まった。

思わず店内で買い物をしていたお客さんも集まってきて,獅子舞を見物している。小学生2人によるかわいい獅子舞となればこれはもう見逃すテはない。

神楽の演奏隊の中にもおじさん・おじいさんたちにまじって笛を吹いている小学生が2人いた。おじさんの手書きの楽譜を見ながら一生懸命吹いている。獅子舞の子たちも一生懸命舞っている。
おそらくこの日のために一生懸命練習したのだろう。非常にスムーズに,堂々とした舞いを披露している。見ている側も思わず応援したくなるような,それでいて引き込まれていくような気分である。2人のコンビネーションも抜群で,2人がぶつかったりとまどったりする場面は一度もなかった。

およそ10分間の獅子舞が終わるとその場は拍手につつまれた。男の子たちも獅子から出て,ほっと一息ついていた。

そのころにはだいぶお神酒をいただき,すっかり出来上がっていた私はひときわ大きな拍手をしてしまった(ような気がする)。
すごいなあ,いまどきの小学生もやるもんだなあ,感動だなあ,やっぱり地元に古くから伝わるこういったものは大事にしなきゃいけないなあ,などと大いに感心した。

結局,最終目的地である神社までついて行って,同じ子どもたちによる獅子舞をもう一度見て,そのあと大人の獅子舞までも見物してしまった。

このような地方の伝統芸能といったものは文化であり芸術であり,財産であると思う。少子高齢化と言われる今の世の中で,おまけに子どもたちのまわりにはテレビゲームなどの娯楽があふれ,塾や習い事などで忙しい中で,このような活動を盛り上げることはなかなか難しいことなのかもしれない。

しかし,自分が生まれ育った地元を大事にして,また大きく言えば,地域全体が子どもを育て安全・安心な地域社会を作っていくという意味においてもこのような活動はとても大事だし,自分もただの傍観者ではいけないんだなと思った。  


獅子舞からいろいろ考えさせられた夜であった。         


    TY

(16:58)